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2005年12月21日

●クリケット基礎知識講座 レッグスピン

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オフスピン編に引き続き、今回はレッグスピンです。

レッグスピンもオフスピンと同じく、90年代になるまでアジア大陸で細々と投げられていたのですが、Shane Warneの台頭により一気にメジャーになりました。

手首で主に回転を掛けるため、オフスピナーに比べ回転量が多く、素人にも見ていてわかりやすいです。
しかし、レッグブレークはコントロールが難しく、バリエーションも投げにくいため、並外れた練習量が必要とされるボーリングスタイルでもあります。

現にWarneデビュー当時はオーストラリアの子供全員がレッグスピナーを目指していたにも関わらず、未だWarneに匹敵する若手が出てきていないのを見ると、いかにレッグスピナーになる事が難しいかが分かります。

またファーストボーラー程体に負担が掛からないため、試合でも多いオーバーを投げる傾向があります。
怪我もファーストボーラーが膝や腰を痛めることが多いのに対し、投球数が段違いなためか、スピナーは大抵手首と肩を壊します。

代表的な球種は以下の通りです。
とりあえずレッグブレークさえ思い通りに投げられればなんとかなるとか。

-Leg Break(れっぐぶれーく)

レッグスピナーのストックボール。
右利きのバッツマンに対し、レッグサイドにドリフトした後、オフサイドにターンします。
通常レッグスタンプのラインに投げられますが。
2ndイニングスではレッグスタンプからボール数個分外のエリアがボーラーのフォロースルーで荒らされている場合が多いので、後半は主にそのエリアに投げることも多いです。
オフスピナー同様、これに回転が掛かっていればいるほど、バリエーションが効果的になります。

-Top Spinner(とっぷすぴなー)

上回転が掛かったボールで、バウンドした後通常の球よりも高く跳ねます。
これもオフスピナーのトップスピンと同じく、スイープやバットパッドでのアウトを狙った球です。
レッグスピナーは大抵上回転と横回転が混ざったレッグブレークを投げており、上回転の割合が多いボーラー(Anil Kumble等)も横回転の割合が多いボーラー(Stuart McGill等)もそれに従ったライン&レンスに投げています。

-Flipper(ふりっぱー)

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1920年代にClarrie Grimmettが発明した球で、下回転が加えられています。
レッグブレークとは逆に、親指の下からリリースされます。
下回転が掛けられているためレッグブレークよりも直線的なフライトになり、低くバウンドします。
そのためトップスピナーやレッグブレークでバックフットプレーをさせた後、フリッパーを投げてLBWを狙うことが多い。

-Googly(グーグリー)

多くのレッグスピナーが最初に学ぶバリエーションで、試合中でも一番多く使われる球。またの名をWrong'un。
手首を返して(バッツマンに向けて)投げるため、レッグブレークとは逆の回転が掛けられ、バウンド後にオフからレッグにターンします。
この球を読めるかどうかによって、バッツマンがどれだけスピナーを得意としてるかが分かるとか。