●Gunn & Moore Bat
Gunn&Moore(GM)社は19世紀後半に創業した英国の老舗クリケットメーカーです。現在においても多くのプロ選手に愛好されています。
英国を拠点として世界各地に商品を展開しているからか、Ausのショップでは品揃えが少ないように思います。同じく英国メーカーのGray- Nicollsは20世紀後半にAusに法人を設立して市場を開拓し、いまやAusに十分刺さっていることを思うと対照的な印象を受けますね。
日本での愛用者は少ない印象があるGMですが、今回はBatに注目してみました。
■4つのモデルと8段階のGrade
GMのBatは4つのモデルに分けられます。
1:Purist(えんじ色:写真)
Flagshipモデル。広範なSweetSpotを持ちオールラウンドに活躍してくれます。プロ選手でもこのラベルをつけたBatを使っている姿をよく見かけます。
2:Duelist(緑)
2006年に新たにリリースされたモデル。High Middleを特徴とし、Pick Upの軽さがウリになっています。
3:Maxi(黄)
重量があり、いわゆるBig Bat系。Powerで押す攻撃的な打者が好むモデルです。
4:Hero(橙)
Drive Playに最適化されたBat。低バウンドするピッチで威力を発揮してくれそうです。
各モデルごとに、Willowの質に応じて8つのGradeに分けられます。
Gradeが高い順に記すと・・・
Original L.E、Original、909、808、707、606、505、303
Gradeが下がるにつれ、Willowの弾力性が落ちる他、木目が歪んでいたり、節が多くなったりするそうです。
■Batへの加工
「Dry Guard」という、Toeから水分を吸収するのを阻止して、Toeまわりの破損からBatを守る加工が施されていることがあります。「GM Now!」は流行のReady Play加工のことで、この場合、Dry Guardの他、Oiling、Knock-in等が施し済みになるそうです。
■小さなラベル
GMのBatに貼り付けられるラベルの面積はやや小さめになっています。これは「消費者にGMがBatに採用するWillowの良さを実感してもらいたいから」・・・だそうです。
ラベルが小さいと、木目の乱れや節、Bat加工中に生じた傷などが隠しづらくなります。GMはその品質に大きな自信があるのでしょう。一方でAsiaメーカーのBatは、やけにラベルが大きかったりするのですが・・・あやしい。
■Pick Up重視の製品管理
一部のショップにのみ、Five StarのBatが卸売りされています。このBatには「Pick Up Index」なるシールが貼られていて、消費者は自分のPlayスタイルにあったBatを選ぶことができます。
GMはBatsmanを2種類に大別します。「Touch Batsman」はバットコントロールが正確で、打球を望む方向に打ち分けることができる打者。「Power Batsman」は打球の強さで勝負する打者。
GMのBat Maker(バット職人)はFive Star Batの出荷時に1本づつそのPick Upにつき査定をして、1~5段階の評価をします。1に近いほどTouch Batsman向け、5に近いほどPower Batsman向け、になります。
市場を意識した製品管理は老舗メーカーならでは、ですね。
■ GMは装備も充実しています。伝統的な作りながら、機能的で斬新なデザインが採用されたGloveやPadsは目を引きます。Ausでは高価格・高品質モデルを目にすることが多く、なかなか手を出しづらいところですが、余裕のある方はぜひ。
Posted by Chika
コメント
僕がクリケットを始めた時以来、お世話になっているブランドです。
まず、クリケットを始めて最初に勝ったバットが「GM Diamond」。当時バットの詳しい事は全く分からなかったので、デザイン&値段だけで買ったバットですが、いまだに壊れず元気です。(かなり重い&ピックアップも自分向きではなかったですけどね。。。)現在は、マスコットバット代わりです。(苦笑)
あと4年前にシドニーで買ったバットは、「GM 909」。重さ&ピックアップとも、自分で確かめながら買えたので、非常に満足しています&4年経った今も元気です。
GMのバットって、結構丈夫だったりするんですかね???(笑)
Posted by: Aus在住なのにアンチAusな人 | 2007年01月22日 07:52
僕も最初に買ったバットはGMでした。
GM Maestro Originalで、10年後も一応現役です。。。
デザインは昔の方が良かったですよね。
ちなみにGM NowやDry Guardは全く信用できません。
Posted by: しゅん | 2007年01月22日 10:08